【 選択問題 】関係法令について ⑤

次の問題のうち、誤りはどれか答えなさい。

第1問

  1. 「違法性阻却事由」とは、通常であれば違法である行為が違法にならないような特別な事情をいう。
  2. 法律の定める違法性阻却事由とは、「正当行為」や「正当防衛」等のことをいう。
  3. 法律の定める違法性阻却事由とは、「緊急避難」や「正当防衛」等のことをいう。
  4. 犯罪は、その本質において社会秩序に違反し、個人や社会の利益を損害する行為である。
  5. 刑法上の「犯罪」は、構成要件に該当すればすべて犯罪として処罰される。
解答

⑤が正解です。
刑法上の「犯罪」とは、犯罪として処罰される必要性があるものを指します。
構成要件だけでは足りず「刑法に定める構成要件に該当する違法で有責な行為」である必要があります。

第2問

  1. 「緊急避難」とは、正当防衛と同じように、危難にひんする権利を救うためにする行為が許される場合の一つである。
  2. 「緊急避難」は、危機的状況の判断を即座に行わなければならないため、正当防衛に比べて要件が緩和されている。
  3. 「緊急避難」の要件として、自己又は他人の生命、身体、自由若しくは財産に対する現在の危難があることが必要である。
  4. 「緊急避難」の要件である現在の危難とは、危険が切迫していることをいう。
  5. 「緊急避難」の避難行為から生じた害が避けようとした害の程度を超えないことが必要である。
解答

②が正解です。
緊急避難は、国家が危急状態を救う余裕が無い時に私人自らこれを守ることを認めるに過ぎないので、正当防衛に比べ要件が厳格になっています。

第3問

  1. 緊急避難として認められるには、現在の危難を回避するため「他に方法がなく、やむを得ずしたこと」でなければならず、これを「緊急避難の補充性」という。
  2. 緊急避難において、避難行為から生じた害が避けようとした害の程度を超えないことが必要であり、これを「法益の権衡」という。
  3. 緊急避難を主張できる状況であっても、実際に生じた害が避けようとした害の程度を超えてしまったときは「過剰避難」となる。
  4. 緊急避難は、正当防衛に比べ要件が厳格になっている。
  5. 緊急避難は、他に適切な避難方法があったとしても、必ずしもその方法を取る必要はない。
解答

⑤が正解です。
緊急避難は、他に適切な避難方法があればその方法をとる必要があります。

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